B1新潟アルビレックスBBは2日のリーグ戦再開初戦で、秋田ノーザンハピネッツとアウェーのCNAアリーナ☆あきたで対戦する。1日は中之島体育館で練習を行った。11月26日に合流した新外国籍選手、PFアレン・ダーラム(32)が新潟での初戦を迎える。チームは現在5勝10敗で東地区8位。18-19年に滋賀でB1残留に貢献した実力派が、新潟でも浮上の原動力になる。

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新天地での“デビュー戦”にダーラムは「ものすごく楽しみ。ワクワクしている」とテンションを上げた。5対5の試合形式の練習ではその一端を見せた。リング下の混戦でボールを手にすると、守備をかきわけるようにしシュート。213センチのCジェイソン・ウォッシュバーン(30)とのリバウンド争いでは、素早い反応で競り勝ってみせた。

秋田とは滋賀時代にも対戦。「フィジカルに、ハードに戦ってくる」という昔のイメージと、映像で確認した今のイメージは一致した。当時は2連勝を飾り、ダーラムは2試合とも25点ずつを奪った。「いいイメージが湧いている」と自信をのぞかせる。

合流後の練習期間は5日だけ。「コンディションは80%くらい」。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、来日してから2週間、隔離生活を送った。本人はその影響を微妙に感じているが、そんなハンデは周囲の目には映っていない。

福田将吾監督(36)は「思っていたより状態がいい。来日前から整えていたようだ。プロ意識が高い」と称賛した。PG五十嵐圭(40)、ウォッシュバーン、SFロスコ・アレン(27)ら得点源との連係を、試合形式のメニューをこなしながら高めた。「内容の濃い練習ができた」(ダーラム)と、短期間でチームにフィットした。

滋賀にはシーズン終盤に加入し、18試合で1試合平均22・3得点、同13・2リバウンドの好成績でB1残留に貢献した。新潟は9月のプレシーズンゲームで秋田に2連敗(54●97、95●117)。雪辱を果たすことが浮上の1歩になる。「滋賀でも新潟でも同じ。チームのためにできることをやる」。ダーラムは任務遂行と、その先にある勝利を見据えた。【斎藤慎一郎】

○…福田監督は「ようやく戦力がそろった」と再開するリーグ戦に向け、心境を語った。開幕前から残る外国籍選手はアレンだけで、途中退団、加入を繰り返して3人が入れ替わった。11月に入り、ウォッシュバーン、ダーラムとインサイドで強みを発揮する選手が加わったことで、課題のリバウンドと得点力不足解消のめどが立った。秋田戦はその最初の腕試し。指揮官は「楽しみが多い」と手応えを感じている。