競泳五輪2大会連続2冠の北島康介氏(38)が18日、アスリートがセカンドキャリアを考える講座のアンバサダーに就任した。スポーツビジネスの採用・転職支援を行う「HALF TIME」と総合人材サービス「パーソル」が共同で行う「アスリートキャリアオーナーシップアカデミー」のオンライン会見に出席。同じくアンバサダーに就任した柔道の野村忠宏氏、サッカー元日本代表の鈴木啓太氏とトークを展開した。

北島氏は、昨秋に国際競泳リーグ(ISL)で「東京フロッグキングス」のGMとしてブダペストに遠征。競泳の新しい形を提示した。同アカデミーもアスリートに新しい選択肢を提示する取り組みで「自分のキャリアをどう生かすか、情報を収集することが大事。またサポートしてくれる企業にどう還元できるか。(引退後も)キャリアは続いていく。選手自身が考えることが大事だと思って、アンバサダーに就任した」と説明した。また、コロナ禍で東京五輪を目指す現役選手に向けて「選手が背中を、次の世代、また応援してくれる人にみてもらうことが大事だと思う」とした。

野村氏は「アスリートには寿命がある。『何とかなる』と楽観的な人もいるが、現実をリアルにすることは大事。トップアスリートがもう1度、学ぶことに意味がある」。鈴木氏は「サッカー選手は1つのキャリアとしてとらえていた。人生は続く」とトレーニング以外の時間を有効に使う重要性を指摘した。

同アカデミーは2月1日から4月19日まで全12回の講義が行われる。アスリートが自立してキャリアを形成できるように、促すことが目的。同アカデミー学長を務めるパーソルの大浦征也氏は「一方的なインプットではなく、柔軟に講座を構成していきたい」と話した。