白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)は、21年初レースで55秒35を出して4位だった。

予選ではいきなり日本選手権(4月、東京アクアティクスセンター)の参加標準記録を突破した。予選14組2位の56秒16をマーク。同組トップの酒井夏海(54秒89)に続く2位、全体6位で決勝に進出していた。

女子100メートル自由形は、代表選考を兼ねた日本選手権の参加標準記録が56秒53。池江は、予選からこれをクリアして、東京五輪をかけた一発勝負の大舞台に出場する可能性が出てきた。

日本選手権の同種目は、2枠の個人種目に加えて、日本がすでに五輪の出場権を得ている400メートルリレーメンバー4人の選考もかかっている。五輪派遣標準記録は個人種目の100メートル自由形が53秒31、400メートルリレーは54秒42。なお池江が持つ日本記録は52秒79。

池江は19年2月に白血病を公表。10カ月の入院をへて、同12月の退院時に大目標として24年パリ五輪を掲げている。東京五輪への道はつながっているが、今後も体調を最優先にして、状況を見極めていく。

池江は昨年8月にレース復帰した。今大会は3戦目で新年初レース。個人種目では初めて100メートルの距離を泳いだ。当初は1月10日の東京都新春大会にエントリーしていたが、コロナ禍などもあって、出場見送りとしていた。