世界39位で日本のエースの錦織圭(31=日清食品)がフルセットで敗れた。同5位のチチパス(ギリシャ)に第2セットを奪ったが、3-6、6-3、1-6で敗退。18年ツアー最終戦ATPファイナルで当時3位のフェデラー(スイス)に勝って以来のトップ10撃破はならなかった。「いいプレーも悪いプレーもあった。そのいいプレーを3セット続けるのが大事」と話した。

錦織は第1セットを落としたが、第2セットの第2ゲームで、相手のサービスゲームを破り、セットを奪い返した。相手がベースラインより後方に下がっていると見るや、ドロップショットでポイントを奪うなど、多彩な攻めで世界5位を翻弄(ほんろう)した。

惜しかったのは、最終セットの第2ゲーム。「体力的にもつらくなって、試合に入っていけない部分があった」と、自分のサービスゲームで、1オールにするチャンスがありながら落とし、力尽きた。

ただ敗れたとはいえ、トップ5に対し、十分に戦えた。まだ大事な局面での試合勘が戻りきっていない。「もう少し焦らずに冷静に戦えれば」と悔やむが、この戦いを続けていけば、今年中にトップ10復帰も夢ではないだろう。

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