NECプラットフォームズ(掛川市)が、地元で迎えた開幕戦を白星で飾った。2点を追う最終7回裏に3点を奪い、YKK(富山県)に4-3で逆転サヨナラ勝ち。溝江香澄監督は「精神的なタフさがついてきた」と、土壇場で選手が見せた底力に目を細めた。

2番手の城戸真古投手(24)が、劇的勝利を呼び込んだ。2点を先行され、なおも2死一、二塁のピンチの3回途中で継投。「1球目の真っすぐが決まって『いける』と思った」。後続を全球直球の真っ向勝負で3球三振に切ると、4回1/3を投げ1安打無失点。指揮官が「序盤に想定外の3失点をした中、『いつも通り』のリズムをつくってくれた」と感謝した好投で、チームをよみがえらせた。

開幕前の練習試合では、意図的に走者を背負った状況での登板を繰り返した。「普段はすごく緊張するけど、今日は思った以上にしなかった。練習試合のような感覚で投げられた」と笑顔。事前の“予行演習”も左腕を支えた。

今季、チームは全勝優勝を目標に掲げる。17日の大和電機工業(長野県)戦は雨天予報で順延され、次戦は18日の静甲(静岡市)戦。城戸は「投手は抑えてなんぼ。守備から攻撃に良いリズムをつくりたい」と力を込めた。【前田和哉】