今季が最後となるトップリーグ(TL)の決勝で、パナソニック(ホワイトカンファレンス1位)がサントリー(レッドカンファレンス1位)を31-26で破って5季ぶり5度目の優勝を遂げた。

<前半>

パナソニックが、この試合を最後に現役引退するWTB福岡堅樹(28=筑波大)のトライなどで16点をリードして折り返した。

【サントリー0-7パナソニック】パナソニックが一撃で先制した。5分、サントリーの攻撃中に守備から攻めた。21年度の日本代表候補CTBディラン・ライリー(24=オーストラリア出身)が相手パスをインターセプト。インゴール中央に独り旅で最初のトライを決めた。SO松田力也(27=帝京大)のコンバージョンキックも成功した。

【サ0-10パ】14分、パナソニック松田がPGを決める。

【サ0-10パ】17分、追うサントリーもニュージーランド代表SOボーデン・バレット(29)がPGを狙う。キックの名手で世界年間MVP2度。しかし、決められなかった。バレットはここまでロングゲインも見せているが、得点には至っていない。

【サ0-13パ】25分、パナソニック松田がPGを決める。

【サ0-20パ】30分、現役最後の試合に先発したパナソニックの11番、福岡が左大外にトライ。松田からの飛ばしパスを受けてタッチライン際に決めた。最後はサントリーのWTB中鶴隆彰(30=早大)とバレットを振り切った。19分にはノックオンの判定でトライを逃していただけに、うれしい得点となった。

【サ7-20パ】35分、サントリーが1トライ返す。CTB中村亮士主将(29=帝京大)が相手ゴール前の密集から出たボールを受けると、ディフェンスの裏に蹴ったボールを自らキャッチしてインゴールに飛び込んだ。バレットのキックも決まる。

【サ7-23パ】39分、パナソニック松田がPGを決める。前半終了。

<後半>

【サ12-23パ】サントリーが開始早々、反撃のトライを決める。2分、連続攻撃から最後は中鶴がボールを拾って持ち込んだ。バレットのキックは決まらなかった。

【サ12-28パ】15分、パナソニックが突き放した。途中出場のプロップ、ヴァルアサエリ愛がラインアウトモールからの連続攻撃をトライに結びつけた。キックは松田が転倒して失敗。ここで痛めた模様でプレー再開後に交代した。

【サ12-28パ】29分、松田に代わって出場したパナソニックSO山沢がPGを狙うが、決まらない。

【サ19-28パ】30分、サントリーが粘る。NO8マクマーンが突破し、途中出場のSH斎藤へ。早大時代に主将として大学日本一に輝いた男がトライし、点差を縮めた。バレットのキック成功。

【サ19-31パ】33分、フランカー福井のジャッカルでノットリリースザボールの反則を誘い、得たPGを山沢が成功させた。

【サ26-31パ】38分、サントリーが執念で追いすがっている。連続攻撃から右サイドに展開し、最後はFB尾崎が大外からトライ。バレットのキックも決まって5点差に迫った。

【サ26-31パ】最終盤もサントリーが攻めたが、最後はノックオン。パナソニックの守備陣が体を張って逃げ切った。スクラム前に40分が経過し、ホーンが鳴ると福岡が笑顔を見せる。蹴り出して試合終了。パナソニックが5季ぶりの日本一となった。

【峯岸佑樹、木下淳】