東京五輪7位入賞の玉井陸斗(15=JSS宝塚)が、3連覇を達成した。予選は443・50点で1位通過。決勝は516・85点。自己ベストの528・80点に迫る得点をたたき出した。同種目3連覇は村上和基(07~09年)以来12年ぶりとなった。

独壇場だった。高得点を連発して迎えた5本目。苦手とする後ろ入水の「307C(前逆宙返り3回半抱え型)」でノースプラッシュを披露。ジャッジは5人が「9・5」2人が「9」をつけて96・90点。この技ではこれまでで最高の得点となった。「1番いい内容の試合ができた。307Cが1番気持ちよく入った」とにっこり。東京五輪では決勝で307Cを失敗。「五輪のリベンジと思っていい演技ができた」とした。

18日は3メートル板飛び込みにチャレンジ。演技が安定せずに3位。それでも最終の6本目に89・25点と高得点をマークして「最後に決められて3位なので、うれしいです。失敗はこれからも増えてくると思うけど、それに対応してやりたい。冷静に」と前向きに話した。

2位大久保に65・0点差をつける圧勝V。15歳は、国内で敵なしの実力を見せつけた。5月のW杯東京大会、東京五輪と盛りだくさんのシーズンを駆け抜けた。今年の1本として、東京五輪予選で大逆転の準決勝を決めた「5255B(後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型)」を挙げた。15歳は「新しいことを経験して、自分に自信が持てた」と笑った。【益田一弘】