初のオリンピック(五輪)出場を目指す平井亜実(24=トヨタ自動車)が、2年ぶりの優勝で好スタートを切った。

4番手だった最終周で大外からまくり、18年平昌五輪代表で2位の菊池純礼(富士急行)や3位の神長汐音(全日空商事)に競り勝った。タイムは2分23秒949で、ガッツポーズを見せた。

所属するトヨタ自動車は、東京五輪の女子ソフトボールで金メダルを獲得した日本代表に選手を輩出。五輪後には競技の枠を超えて経験談を聞く機会があったという。平井は五輪で好投を続けた後藤希友(20)が決勝の米国戦で頭が真っ白になったという話を聞き「日頃の練習から挑戦し続ける。自分の限界を超え続ける。貴重な話を聞くことができた」と糧にしていた。

22年2月の北京五輪で日本はリレーでのメダル獲得を目指している。今大会は500メートル、1000メートルを含めた3種目が行われ、10月から始まるW杯4大会の代表が確定。W杯の成績で五輪出場枠が決まる。大会前に「五輪は4年に1度しかない大舞台。アスリートとして夢舞台。楽しみだし、緊張感も高まってきている」と口にした平井が、最高のスタートを切った。【松本航】

◆平井亜実(ひらい・あみ)1997年(平9)8月2日、愛知県生まれ。小2でスケートと出合う。一宮北高、中京大を経て、20年にトヨタ自動車入社。15、17年世界ジュニア選手権3000メートルリレー3位。O型。164センチ。