Bシード常翔学園がこだわりのスクラムで、史上3校目の「花園100勝」をたぐり寄せた。

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10-12と2点を追う後半15分。相手陣右中間のスクラムだった。石見智翠館がボールを投入した瞬間、一気に押した。スクラム内で暴れたボールを足で引き寄せると、サモア人の父を持つNO8ファイアラガ義信ダビテ(2年)が左サイドを突いた。そのままインゴールに飛び込み、逆転トライ。野上友一監督(63)は「(スクラムは)そう簡単に強くならん。伝統だと思います。(100勝は)あんまりみんな意識してなかった。今日勝つことで精いっぱい。先輩方が積み上げてきたものを、後輩たちにつなげたい。誇りに思います」と胸を張った。

大工大高時代から聖地で白星を積み上げ、秋田工の134勝、天理(奈良)の105勝に続く大台到達となった。高校生は安全性を考慮し、スクラムで1・5メートルしか押せない。他のプレーに重点を置くチームが増える中、常翔学園はこだわり続けてきた。この日、選手たちは「じわっとじゃなく、一気に押そう」と声をかけあった。「1・5メートル」の制限下でもボールを奪い、トライにつなげた、常翔学園らしい戦いぶりだった。【松本航】

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