3年ぶりの「春高1勝」から快進撃だ! 雄物川(秋田)が、準々決勝で崇徳(広島)をフルセットの末に下し、過去最高タイの4強まで駆け上がった。石塚蓮主将(3年)が17得点、角田颯哉(はやて=3年)が19得点と、ダブルエースの快打がセンターコートへの道を切り開いた。

【スコア速報】春高バレー2022>

額に結んだ“執念”の文字を体現した。ダブルエースの躍動を可能にしたのは徹底したブロックのフォローと堅い守備だ。石塚は「雄物川は『執念のレシーブ』と言われている。常にレシーブを磨いてきました」。ダブルエースが決めることを信じ、チームメートはボールを上げ続けた。

技術面だけでなく、筋力の向上も心がけた。力強いスパイクと何度も跳び続ける脚力を養い、この日もダブルエースは徹底マークのブロックに臆せず立ち向かった。石塚は「チーム全体のレベルが上がったのでここまで来れたと思います」。今夏のインターハイは予選グループで敗退。そこから磨き上げた“執念”でダブルエースを生かし切った。

互いの活躍が互いを引き立たせる。角田は「スパイクでの助走の取り方を変えて相手のブロックを少しでも惑わすことができました」。相手ブロックが好調の角田に振り回されている間に石塚で得点を重ね、その逆のパターンでも得点する。石塚は「自分1人じゃ勝てなかった。角田が3セット目から立て直してくれたのは頼もしいと思いました」。角田は「(石塚)蓮は絶対的エース。チームにとって必要不可欠な選手です」。互いへの信頼が相乗効果を生んでいる。

8年ぶりの4強に石塚は「とてもうれしいです」と試合後には目に涙を浮かべた。角田は「3年間で全国で勝ってきていない。最後の春高で中学生の頃から夢見ていた春高のセンターコートに立てることがとてもうれしいです」と、夢の舞台を心待ちにする。

新たな歴史を切り開く。石塚は「常にチャレンジャーで相手に向かっていくバレーをしていけたら」と気合十分。準決勝は日本航空(山梨)と対戦。快進撃を続ける秋田の絶対王者が全国の頂点まで駆け上がる。【濱本神威】

【春高バレー】春高バレー2022関連ニュース>

【春高バレー】組み合わせトーナメント表はコチラ>