村元哉中(かな、28)とカップルを組み、日本勢最高の2位に入った高橋大輔(35=ともに関大KFSC)が、あらためて来季以降に向けた考えに言及した。

リズムダンス(RD)2位で迎えたFDも2位の109・48点を記録し、合計181・91点。200・59点で優勝したRD1位のグリーン、パーソンズ組(米国)に続いた。上位3組による記者会見では来季以降の意向について尋ねられ、高橋は21年12月の全日本選手権後と変わらず、現役続行にも含みを持たせながら、慎重に判断していく考えを口にした。

「今は世界選手権(3月、モンペリエ)があるので、先のことを考えずにやっていきたい。それ以降もアイスダンスをするなら、真剣にやらないといけない。2人で作り上げるものなので、落ち着いて考えて、2人の気持ちがマッチしないと同じ方向には向けない。今季を通して悔しい気持ちが出てきた中で、違う景色を見たい自分もいる。ただ、その気持ちだけで(来季以降に)向かっていけるものではない。アイスダンサーとしてパフォーマンスするのはすごく楽しくて、貴重な時間と感じています」

今大会では18年に村元、クリス・リード組が記録した3位を上回り、日本の新たな歴史を刻んだ。海外メディアの質問に対し、高橋はその価値を分析した。

「日本ではカップル競技がメジャーではないので、結果を出すことで注目してもらえる。こういった形でアジア人がチャンピオンシップで銀メダル。ビッグニュースで、いろいろな人に知ってもらえるきっかけになる。うれしかったですが、今季、僕たちは結果だけを見ると“シルバーコレクター”みたいになっている。先のことをはっきりと決めていないけれど、ゴールドメダルっていう、表彰台の真ん中に立つのを、2人でやってみたいというのも芽生えてきている。『その先にも、いろいろな景色が見られるんじゃないかな』と、表彰台に上ると、そうした欲も感じています。(今後が)どうなるか分からないけれど『その先も楽しみなのかな』と、ちょっと思っています」

まずは世界選手権に向けて集中し、納得のいく決断を下す。