Bリーグ1部(B1)の川崎ブレイブサンダースが千葉ジェッツを82-72で下し、2連覇を達成した。立役者はチーム最多の25得点をマークした主将の藤井祐真(30)だ。得意の3ポイントシュート(3P)などで前半だけで17得点を決める活躍でリードを広げるだけではなく、反撃を許した後半には大黒柱のファジーカスとともに粘り強い守備で気を吐いた。コート内外で存在感を放った30歳は大会MVPに選ばれた。

優勝後のインタビューで藤井は「本当サイコーです」と喜びを語った。チーム最多の25得点については「チームのために貢献できたことをうれしく思います」と語り、「連覇できたことはうれしく思いますし、キャプテンとして楽しめたと思います」と万感の思いを口にした。

マッチアップしたのは相手エースで日本代表の富樫。試合の口火を切る3Pを決められ、心に火が付いた。「出足で富樫選手に1本やられてしまったので、負けたくないという気持ちでプレーしました」。そこから面白いようにリングにボールが吸い込まれていき前半だけで17得点。試合を優勢に進めた。

第3クォーターには一時点差を詰められ、迎えた最終クォーター。相手との接触で首を気にする場面があった藤井は一時コートから退くものの、再び戻ると粘り強いディフェンスで猛攻をしのいだ。

佐藤HCは「持っている物を全部出し切ろうとチームで話してきて、選手たちがコートで表現してくれた」とたたえた。藤井は「次は地区優勝、リーグ優勝にがんばっていきたいと思います」。このタイトルを追い風に佳境を迎えるリーグ戦で勝ち上がり、2冠獲得を見据えた。