スピードスケート女子で18年平昌五輪500メートル金メダリストの小平奈緒(35=相沢病院)が「信州愛」が詰まった決断を下した。

12日に地元の長野県長野市で会見を行い、10月に同県で開催される全日本距離別選手権の500メートルを現役最後のレースにすると宣言した。

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五輪4大会に出場し、日本女子初の金メダリストにもなった。数々の偉業を残した日本のトップアスリート。東京などで節目の会見を行うことも想定されたが、あえて生まれ故郷の長野県を選んだ。

「2年間オランダに行った時期もありますが、信州で生まれて育った身として、全国の多くのみなさんに応援してもらった気持ちもあるのですが、信州に育ててもらった思いもあるので、こうやって割と大きな決断を地元信州の皆さんの前で報告できて、幸せに感じています」。

笑顔を交えて説明した。

98年長野五輪では、当時は小学5年で、男子500メートル金メダルの清水宏保の滑りを見て鳥肌が立った。女子500メートル銅メダルの岡崎朋美にも憧れた。09年から所属先も松本市の相沢病院で競技人生を全うしてきた。引退レースを全日本距離別選手権にしたことも、地元開催だったことが大きい。

残りは半年。「心の奥からみなさんとともに楽しみたい。信州、全国の皆さんと進める時を楽しみたいなと思います」と誓った。