バスケットボールで男女ともにU-18日本代表候補が躍動し、優勝に貢献した。女子は札幌山の手が決勝リーグ3戦全勝で9大会連続37度目の制覇を果たした。1年時から主将を務める森岡ほのか(3年)は酪農学園大とわの森三愛戦でチーム最多32得点を挙げた。男子は白樺学園が同3勝で2連覇。山田哲汰(3年)が駒大苫小牧戦で24点を稼いだ。両チームと男子2位の駒大苫小牧の3校が全国切符を手にした。

173センチの司令塔、森岡がコートを縦横無尽に駆け抜けた。酪農学園大とわの森三愛戦でも的確なパスでチャンスメークし、自らも得点に絡む。気づけば1人で最多32得点(うち3点シュート3本)をマークして、120点オーバーの大勝に導いた。チームにとって北海道の頂点は通過点。「速い展開のバスケットを意識した」と全国の強豪とのの戦いを想定し、結果と内容を求めて戦い抜いた。

偉大な先輩が刺激となる。同校OGで米女子プロリーグWNBAミスティックスの町田瑠唯は、森岡にとってあこがれの存在だ。試合の動画をチェックして「体格は違うけど、自分なりに表現しているところが本当にすごい」と尊敬する。町田を育てた上島正光コーチ(78)は森岡を「町田に匹敵する。それ以上かもしれない。得点力や競り合いの強さを持っている」と評価する。

4月のU-18日本代表候補合宿をへて、U-18アジア選手権(9月、インド)に臨む16人の代表メンバーに入った。5月の合宿では、「簡単にシュートを打たせてもらえない」と苦戦。全国から集まった好選手相手に充実した練習ができたことで、さらなる成長を誓う。

1年時から主将を任され、最終学年を迎えた。チームのまとめ役は慣れてきたが「違うプレッシャーがある」。最後の夏。昨年は3回戦で敗退した全国総体へ向けて「まずは1戦1戦内容のいい試合で、自分たちのバスケットでしっかり戦い切りたい」と目標を掲げていた。【保坂果那】