東京オリンピック(五輪)銀メダルの本多灯(20=日大)が、世界選手権でのメダル獲得に向けて手応えをつかんだ。

予選4組4レーンで1分54秒94の2着、全体3位となり、準決勝に進出。初代表の寺田拓未(24=ミキハウス)も予選全体15位に入り、上位16人による準決勝に進んだ。準決勝は現地時間同日午後(日本時間深夜)、決勝は21日(日本時間22日未明)に行われる。

前半100メートルを54秒82の2番手で折り返した本多。前を行くポンティ(スイス)を捉え切ることはできなかったものの、予選としてはまずまずの内容でフィニッシュ。「54秒前半を出したかったが、感じは悪くなかった。最後はきつかったが、いい泳ぎができた」と振り返った。

今大会ではすでに400メートル個人メドレーに出場し、決勝7位。「悔しい思いをするのは1回で十分。借りを返したい」と巻き返しを誓っていた。

東京五輪金メダルのミラク(ハンガリー)は、この日の予選で本多の次のレースに登場し、1分54秒10で堂々の1位通過を果たした。準決勝、決勝を通じて、“世界ナンバー2”がその差をどこまで詰められるか。

今大会前、絶対王者に対して「一発ジャブを食らわせたい」と決意を口にしていた本多。予選を終え、「自分は日本の王者で、世界のチャレンジャー。その気持ちを忘れないようにしたい」と気合を入れ直した。

◆東京五輪後の本多 昨年10月の日本学生選手権(インカレ)では、200メートルバタフライで2連覇達成。今年3月の国際大会日本代表選考会では、400メートル個人メドレーで瀬戸大也を破り、200メートルバタフライも優勝。4月の日本選手権では200メートルバタフライ3連覇を達成した。5月に出場した神奈川県相模原市での大会では、同種目を1分53秒53で制し、東京五輪銀タイムを0秒20上回る自己ベストをマークした。