ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(25=クラレ)が4年後の26年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック(五輪)を目指す。28日、北海道・士別市で行われたクラレ高梨沙羅杯ジュニアサマージャンプ朝日大会で、現役続行表明後、初めて取材に応じた。

北京五輪後、国内で公の場に登場するのも初めてだったが「4年後に向けて日本チームの力になれるような技術を持っていけるように、試行錯誤していかないといけない部分あるが、挑戦し続けていきたい」と4度目の五輪への挑戦を明言した。続けて「オリンピックの失敗、やってしまったことは、オリンピックでないと消化できない」とリベンジへの思いを口にした。

3度目の出場だった北京五輪では、銅メダルだった18年平昌大会に続くメダルを狙った個人と混合団体ともに4位だった。混合団体では1回目にスーツ規定違反による失格があり、責任感から大きなショックを受けた。五輪後の復帰戦となったW杯リレハンメル大会(ノルウェー)では優勝。最終戦のオーベルホフ大会後には「今後のことについてはまだこの場では明確な答えを出せていないのが現状ですが、よくよく考えて次向かうべきところを目指していきたい」と話し、進退について熟考する構えを示していた。

6月17日に自身のインスタグラムで現役続行の意向を示した。「今はまだ応援してくれている人たちの期待に応えられる自信は正直ないけれど、まずは自分の期待に応えられるよう日々練習を重ねチームに貢献できるよう精進したいと思います」とつづっていた。

この日はあらためて、競技に対して前向きな姿勢をみせた。「今こうしてジャンプを飛ばさせていただいているのも、たくさんの方々のおかげ。自分の気持ちを考えた時に純粋にトレーニングしながら、飛びながら、ジャンプが好きと再確認した時間だった。まだまだジャンプのかたちは完成度的には完成ではないが、徐々に作り上げていけたら」と話した。