アイスホッケー女子の日本代表主将として14年ソチ五輪から3大会連続で五輪に出場した大沢ちほ(30)が10日、現役引退記者会見に臨んだ。

冒頭で引退理由について「北京オリンピックを通して、自分自身に選手としての今後の可能性を感じることができなかったということ、そして数年前からアイスホッケーの普及という新たなステップに挑戦してみたいという思いを持っていたことから引退という決断をしました」と説明。「多くの方々に支えられて競技生活を送ることができた25年間だと思っていて、本当に感謝をしています」とあいさつした。

報道陣の質問1つ1つにていねいに答えた。「25年間どんな競技生活だったか」という質問には「ずっと楽しかったです。ずっと幸せで恵まれた環境で、ずっとプレーができたと思っています」と涙で声を詰まらせた。

「仕事以外でなにかしてみたいことは」という問いには「今めちゃくちゃ直近でやりたいことはイヤーエステです。そういうのも今まで行く時間が全然なかったので、ちょっとゆっくりできる時間を毎日つくれたらな」と笑顔を見せた。

今後は札幌を拠点に活動を進めていく。小学生ら子どもたち向けにアイスホッケーを普及させるため「大沢ちほスケートプログラム」の立ち上げも予定している。札幌の小学校をはじめ冬季授業で今まで触れることがなかったスケートを知ってもらい、自らの経験を生かしながら競技の魅力を伝えていきたいと考えている。「選手ではない立場でアイスホッケーを盛り上げたい。2030年に札幌でオリンピックが開催されるかもしれないので、そこに向けてもアイスホッケーをどんどん盛り上げていきたい」とビションを描いた。