カーリングの北京オリンピック(五輪)金メダリスト、イブ・ミュアヘッド(32=英国)が10日、現役引退を発表した。「人生における大きな決断をしました。カーリングシューズをつるし、引退します」と声明を出した。

スコットランドで生まれ、競技発祥国としての誇りも胸に、10代の頃からトップカーラーとして世界舞台で戦ってきた。

初出場した10年バンクーバーは19歳。髪を黒と金のツートンカラーにしたおしゃれないでたちは日本でも話題になった。ゴルフの腕前もハンディ4というスポーツ万能ぶりで、14年ソチ五輪では銅メダルを獲得した。

18年平昌五輪3位決定戦では、日本代表のロコ・ソラーレと対決。第10エンドの最後、自らのミスショットでメダルを逃した。同チームとの縁をさらに深くしたのは北京五輪だった。4度目の五輪で初の決勝に進出し、相まみえたのは再びロコ・ソラーレ。互いに同年代で、親友でもあるカーラー同士の戦いを制し、ついに悲願の金メダルを手にしていた。

「キャリアを通して、これ以上ない高みにも到達できましたし、これ以上最低はないという経験もしました。とてもエモーショナルな旅で、とても誇らしいものです」「次に何をするか…。いろいろな機会を探すのを楽しみにしていますし、ゴルフクラブも持ち出そうかなと思います」。

32歳、カーリング選手としては早い引退を惜しまれつつ、次の道へと進む。