東地区の仙台89ERSは、京都ハンナリーズに65-66と競り負け、連勝を逃した。昨季京都でプレーした加藤寿一(28)が第4Qに8得点。守備でも躍動したが、古巣相手に苦杯を喫した。

スタートがすべてだった。第1Q序盤から攻守ともに京都の勢いに押され、受け身となった。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)は「口では『GRIND!』『ハードワークでは誰にも負けない』と言っているがこれじゃただの言葉」と厳しく断じた。第2Qには渡辺翔太(23)がルーズボールに飛び込んで相手の反則を誘ったり、沢辺圭太(27)がボールを追いかけ、観客席に飛び込むといった粘り強く、泥臭く戦うシーズンスローガンの「GRIND!」の姿勢が見えた場面もあったが、指揮官は「いいプレーもたくさんあった。でも、1Q、3Qの入りも、そういう節目を大事にできなかった」。前半を終え、31-35と4点差まで詰め寄ったが、その勢いを第3Qに持ち越せなかった。第4Qに猛追したが、最後は京都に振り切られた。指揮官は「非常に悔しい負け方」と悔しさをにじませた。

加藤は第4Qに3点シュート5本を放ち2本を沈めたが「自信を持って打ったが決めきれなかった。ステップアップしないといけない」と外した3本を悔やんだ。ディフェンス力で勝利した第1戦に対し、「仙台89ERSのバスケット」を遂行しきれなかった第2戦に加藤は、「受け身になることはあってはならない。こういう試合は今日だけにして、残り58試合を戦っていきたい」と修正を誓った。この敗戦を教訓に、いま一度「GRIND!」していく。【濱本神威】