成長著しい2年目が、感動をもたらす。Vリーグ2部(V2)アランマーレ山形は今日29日、山形・酒田市国体記念体育館で千葉エンゼルクロスとの開幕戦に臨む。今季は“超超攻撃型”バレーを掲げ、チーム全員での攻撃で相手を圧倒する。北原勉監督(42)が「キーマン」と位置づける前田美紅(24)が、攻守の柱としてけん引し、2季連続の白星発進から連勝街道を突き進む。

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右腕から多彩な攻撃を繰り出す。チームは2季連続3位となり、V1との入れ替え戦を逃した。もう悔しい思いはしたくない。チームは、昨季の超攻撃型からさらにパワーアップした“超超攻撃型”のテーマを掲げ、悲願のV1昇格に向け再出発。前衛の3人だけではない、後衛のバックアタックを絡めた攻撃を磨いてきた。得点源として期待される前田は「昨年は悔しい思いをしたので(悔しさを)晴らせるように、ホーム戦から自分のプレーをしっかり出したい」と気合十分だ。

迷いはない。1年目は「自分のことを考えるだけで精いっぱいだった」。だが、今季はブレークの予感が漂う。V1と対戦した7月のサマーリーグでは、将来性が高い選手に贈られる「フレッシュスター賞」を受賞した。「応援してくれた人がいたから取れた。もっとチームに貢献しないといけない」と自覚が芽生えた。

成長曲線を描く前田へ、期待は大きい。北原監督は「全員攻撃なので(キーマンは)全員だが、前田は攻守で両方の軸。どうハードワークできるかが勝利の境目になる」。ルーキーイヤーから精神面が成長し、最近は強気なプレーが目立つようになったという。「大事な場面で強打を打つとなると、デメリットはアウトやブロックの怖さ。ミスが怖くなると、ハーフショットなどで相手に返すだけになるが、彼女は大事な場面でも攻める」と頼もしい存在となった。

ホームの雰囲気が勝利へのスパイスだ。前田は21年4月、岐阜協立大から加入。初のリーグ戦が同年10月30日、千葉エンゼルクロスとのホーム開幕戦だった。音楽に合わせて応援席から拍手が響くなどムードは最高。大きな後押しを受け、ストレート勝ちを収めた。「アランマーレのオレンジや会社の方たちのサポートがすごかった。(応援の)力を借りて、ホームからいいスタートを切りたい」。昨季は開幕から5連勝。得点を積み上げ、昇格の原動力になる。【相沢孔志】