14年ソチ、18年平昌オリンピック(五輪)2連覇王者で、今年7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が夢を現実にした初の単独アイスショーの5曲目は「ロミオ+ジュリエット」だ。

「伝説のニース」と称される、大逆転で銅メダルに輝いた12年世界選手権(フランス・ニース)のフリー曲。前年2011年の東日本大震災から、神戸のチャリティー公演で前を向き、この「ワールド」にたどり着いた歴史を映像で振り返った。

その途中、暗転した場内に同じ衣装を着た羽生さん本人が登場し、VTRから現実に引き戻す。プロとなってから初の「ロミジュリ」でトリプルアクセル(3回転半)-3回転トーループ、3回転ルッツ-2回転トーループ-2回転トーループを跳び、ニースから10年の進化を示した。【木下淳】