静岡ブルーレヴズが今季7敗目を喫した。2位東京ベイに27-40。反則こそ相手の「15」に対して「7」に抑えたが、トライは「3」で相手の半分。敵の守備を思うように突破できなかった。そんな中、大学卒業前に出場できるアーリーエントリーのWTB槙瑛人(22=早大)が躍動した。13-26の後半13分。CTBサム・グリーン(28)から受けた球を右隅にリーグ戦初トライ。同34分にもスクラムから右展開した球を同様にトライした。「デビュー時(第8節)からトライを取りたかった。すごくうれしい」と喜んだ。

堀川隆延ヘッドコーチ(49)の「(トライを)やってくれると思っていた」という期待に、2トライでこたえた。試合前分析から、相手の外側の空きスペースを突いた。「外側でボールをもらうことが大事だと思っていた」と槙。デビュー戦こそ途中出場だったが、その後はここまで3連続先発。ボールタッチを意識したと振り返り「強みのハイボールキャッチもできていた。今後も継続していきたい」と力を込めた。

この日は日本代表でフッカー日野剛志(33)が、リーグ戦100試合出場を達成した。後半35分まで守備やラインアウトでチームをけん引。同29分にはトライを決めるも、ビデオ判定で取り消され「残念だった」。一方で不用意な反則をなくすため、審判に何度かプレーを確認。ベテランとしての手本を示した。

チームの暫定順位は12クラブ中10位のままだが、上位との勝ち点差は大きく広がってきた。プレーオフ進出圏の4位以内に、なんとか食い込みたい。次節(18日、東京)の6位BR東京戦からの巻き返しが望まれる。【倉橋徹也】