<高校ラグビー:京都成章8-7佐賀工>◇3日◇準々決勝◇花園

 ノーシードの京都成章(京都)が佐賀工(佐賀)に8-7で競り勝ち、初の4強。5日に御所工・御所実と“古都対決”で激突する。

 Bシード佐賀工の怒とうの攻撃を受け止めた。後半ロスタイム1分、1トライ1ゴールで8-7に詰め寄られたが、タックルでしのぎきった。「あの攻撃を最初からやられていたら、死んでいました。でも子供たちを見たら落ち着いていた」と湯浅監督も驚いた。8強唯一のノーシード校が、この日も勝った。

 10センチの攻防を1点差勝ちにつなげた。湯浅監督は「ディフェンスで、いつもより10センチ食い込んで行け」と言って、選手を送り出した。昨年11月23日の練習試合で敗れた強豪に、速く鋭いタックルを。FW平均体重で約4キロ重い相手に押し負けない守りの指示だった。

 「タックルができなければ、ウチではジャージーは着られない」と湯浅監督は言う。メンバー25人には特別な思いがあった。例年、監督から渡される大会ジャージーを今回はメンバー漏れした3年から受け取った。「まとまりが守りの強さになる。メンバーもメンバー外も気持ちは一つ。その思いが支えになった」とNO8の副将安田は明かす。

 京都決勝で伏見工を破り、花園で初の4強に進み、Aシード御所工・御所実に挑む。「(1時間の試合中)55分タックルします」と湯浅監督は宣言。快進撃は終わらない。【堀まどか】