10連覇を目指す帝京大が天理大に7-29で敗れ、09年度から続いた大学選手権の連続優勝記録が「9」で止まった。

試合後の天理大・島根一磨主将は「日本一になるために越えないといけない壁。勝ててうれしい」と声を張り上げた。

前半は天理大のペース。2トライを奪い、試合を優位に進めると、スクラムで帝京大を圧倒。帝京の攻撃を無得点に封じ、12-0で折り返した。

後半に入ると、帝京大が反撃。4分にFB竹山の裏へのゴロキックをWTB木村がインゴールで抑え、反撃のトライ(ゴール)。それでも、12分に天理大は敵陣でのスクラムから相手の反則を奪取。FWの突破力を生かして前進すると、最後はCTBフィフィタがトライを返した。勢いに乗る天理大は、17分にもNO8マキシがトライを奪うなど、さらに点差を広げ、勝利をつかんだ。

小松節夫監督は「前半、風下でいいディフェンスしてくれていたので、いい勝負ができると思った。いくつかミスもあったけど後半も我慢してディフェンスしてくれた」と、帝京大の攻撃にしつこくくらいついたディフェンスを勝利の要因に挙げた

初優勝に王手をかけた天理大は12日の決勝(東京・秩父宮)で、22季ぶりの日本一を目指す明大と激突する。決勝で天理大が勝てば、84年度の同大以来となる関西勢の学生王者となる。小松監督は「一番いい試合を決勝でできるようにいい準備をしたい」と決勝を見据えた。