【ナント(フランス)6日=松本航】

ラグビーW杯フランス大会で2大会連続8強に王手の日本代表(世界ランク12位)が8日、勝利で1次リーグ突破が決まるアルゼンチン(同9位)との最終戦(ナント)に臨む。登録メンバー23人を発表し、前戦のサモア戦を右ふくらはぎ負傷で急きょ欠場したSH流大(31=東京サントリーサンゴリアス)は選出されなかった。

先発に23年代表戦出場なしのWTBシオサイア・フィフィタ(24=トヨタヴェルブリッツ)を抜てきし、追加招集のFB山中亮平(35=コベルコ神戸スティーラーズ)も控えで今大会初メンバー。総力戦で強敵をねじ伏せる。

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アルゼンチン戦を48時間後に控えた現地時間午後1時。強化担当の藤井雄一郎ディレクターが「ギリギリまで様子を見る」としたSH流の名は、登録メンバー23人になかった。かねて今大会限りで代表引退を公言し「区切りをつけ、覚悟を持ってやりたい」と努力を重ねてきた。

そんな副将も前日5日午後に本隊とともにナント入り。日本は気温20度前後のこの日、晴れわたった練習場で調整した。

中9日で迎える大一番。リーダーが主に話すミーティングで、3大会連続出場のプロップ稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)が言った。

「刀を抜いた時はやるか、やられるか。そこでしっかり刀を振って、相手を倒しにいきましょう」

18年6月から海外遠征にも同行してきた赤の甲冑(かっちゅう)「カツモト」。明治初期の日本を舞台にした米映画「ラストサムライ」で、俳優渡辺謙が演じた勝元盛次にちなんで命名された。勝利後に歌うチームソングにも入る「カツモト」のフレーズ。死と隣り合わせの意識を共有し、ともに乗り越える絆を育んできた。

流の無念は先発SHの斎藤直人(東京サントリーサンゴリアス)、前戦で初キャップの福田健太(トヨタヴェルブリッツ)がかみしめ、経験豊富なWTB松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)は「ここ一番のところで動いていければトライにつながる。それが相手を苦しめる場面になる」と神経を研ぎ澄ます。

先発左WTBフィフィタは今年初出場で先発。昨年まで主力だったが、故障で出遅れていた。FBセミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)の途中離脱で招集された35歳山中も、ベンチから勝負どころでの出場を待つ。

スローガンは「Our Team(アワチーム=私たちのチーム)」。侍の精神を胸に、日本の真の強さを世界に証明する。

◆日本代表登録メンバー

〈1〉稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈2〉堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈3〉具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)

〈4〉ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈5〉アマト・ファカタバ(リコーブラックラムズ東京)

〈6〉リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)

〈7〉ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

〈8〉姫野和樹(主将、トヨタヴェルブリッツ)

〈9〉斉藤直人(東京サントリーサンゴリアス)

〈10〉松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈11〉シオサイア・フィフィタ(トヨタヴェルブリッツ)

〈12〉中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)

〈13〉ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈14〉松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)

〈15〉レメキ・ロマノラバ(NECグリーンロケッツ東葛)

〈16〉坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈17〉クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈18〉バル・アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

〈19〉ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)

〈20〉サウマキ・アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ)

〈21〉福田健太(トヨタヴェルブリッツ)

〈22〉山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ)

〈23〉ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)