日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)が、監督官庁である文部科学省の中川正春大臣から、年寄名跡問題の早急な解決を強く求められた。26日に文科省を訪れ、公益法人改革が遅れている経過を報告。6月提出の改革工程表で、最優先課題の名跡など十数項目は10月に方向性を出すとしていた。中川大臣は「工程表を守れず大変遺憾。次の期限は12月だが、その感覚では困る。できる限り早く」と要請された。

 14日の評議員会で親方衆から要望され、来年2月の新体制まで結論持ち越しとした。文科省は「場所中でも詰めていけば」としたが、対策委は12月まで予定はない。理事長は「1日も早くです。任期中に筋道はつけたい」と話すにとどまった。春日野親方(元関脇栃乃和歌)の弟子への暴力事件も報告され、大臣から「いまだに危機感がない」と指摘を受けた。