日本初開催となる第27回U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)に出場する高校日本代表チーム監督の最有力候補に、大阪桐蔭・西谷浩一監督(45)が挙がっていることが2日、分かった。西谷監督は13年の前回大会(台湾)で、大阪桐蔭・森友哉捕手(西武)や桐光学園・松井裕樹投手(楽天)済美・安楽智大投手(同)らを率いて準優勝。2大会連続で指揮を執ることになれば異例の抜てきになる。

 日本高野連の竹中雅彦事務局長は常々「主催国という立場で、初優勝を勝ち取りたい。最強のジャパンを編成したい」と抱負を掲げる。W杯には過去3度出場も頂点に届かず。東北・ダルビッシュ有(レンジャーズ)を擁して初出場の04年は決勝でキューバに完封負けし、12年は大阪桐蔭・藤浪晋太郎(阪神)花巻東・大谷翔平(日本ハム)らで臨むも5位決定戦で敗れた。

 悲願の初優勝に向けたチーム作りで、カギになるのが代表監督。西谷監督は12年に藤浪-森のバッテリーで甲子園春夏連覇を果たし、昨夏も優勝。初めて高校日本代表を率いた13年も、安楽らの長所を引き出し準優勝した。采配、選手起用のうまさが12年春以降の6季中3度の甲子園制覇に表れる。今月20日の日本高野連の理事会で正式決定すれば、最強JAPANの編成が一気に加速する。

 ◆西谷浩一(にしたに・こういち)1969年(昭44)9月12日、兵庫県宝塚市生まれ。報徳学園(兵庫)から関大へ進み、3年時に全日本大学選手権準優勝。4年時は主将を務めた。主な守備位置は捕手。93年から大阪桐蔭コーチを務め、98年11月から監督。いったんコーチに戻り、04年に監督に復帰した。甲子園では08年夏に初優勝し、12年に春夏連覇。14年夏も全国制覇。社会科教諭。

 ◆第27回U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯) 日本で初めて開催される18歳以下のW杯。8月28日から10日間の日程で行われる。日本、米国、キューバ、台湾、カナダ、韓国、イタリア、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、チェコ、南アフリカの12カ国・地域が参加する予定で、決勝は9月6日に甲子園で行われる。他の会場は舞洲、南港中央、豊中ローズとすべて大阪の球場を使用。