<アジアAAA選手権:日本13-1フィリピン>◇8月31日◇準決勝◇横浜

 高校日本代表が7回コールドでフィリピンに圧勝、3大会ぶり4度目の優勝に王手をかけた。今日1日、韓国と決勝で戦う。1-1の2回に5点を奪い勝ち越すと、3回にも打者一巡の10人攻撃で一挙6点を挙げ圧倒した。今秋ドラフト1位候補の高橋周平内野手(東海大甲府3年)は2、3回にそれぞれ適時打を放つなど3打数2安打2打点。「プロ仕様打法」に改良しながらも今大会全試合安打で、チームトップタイの9打点とした。

 今秋ドラフトの目玉らしく、高橋が好機できっちり結果を残した。2回裏2死二塁から中前適時打。3回裏2死二塁からも、右翼線に二塁打を放ってみせた。これで4戦15打数7安打、打率4割6分7厘。7番谷田とともに全試合安打&打点を続ける。それでも「まだ納得できていない。パチン、とした会心の当たりがない」と不満そうだ。

 代表合流後、木製バットへの対応を考え球を体の近くに引きつける打法に改良。金属ならポイントが前でも打球を飛ばせたが、近くすることで、より体の力を伝えられるようにした。視察したソフトバンク田口スカウトは「実戦で考えてできるのは良い打者の条件の1つ」と感心しながら(1)ストライク、ボールの見極めができる(2)変化球も逆方向に打てるなどと、高橋の新打法のメリットを挙げた。

 今日の韓国戦が、高校最後の試合。高橋は「勝てるように」と最高の結果とともに、次のステージへの打法を確固たるものにする。