ソフトバンクの工藤公康新監督(51)が9日、岩手県陸前高田市で、震災後に新しく建設された小友グランドに、高さ8メートルのバックネットを寄贈した。

 今回の寄贈は、工藤監督と日刊スポーツ新聞社、ゴーゴーカレーグループが、東日本大震災復興支援「東北を元気に!

 日本を元気に!」のプロジェクトとして、集められた義援金の一部で送ったもの。

 バックネットの横には工藤監督の理念でもある、「あきらめない心」の直筆のプレートが埋め込まれた。

 プレートを受け取った戸羽太陸前高田市長(49)は、「これをきっかけに、また一歩踏み出していきたいです」とあいさつ。「子どもたちが汗をかいている姿は、私たちも元気になります」と語った。

 オープニングセレモニーでは、陸前高田市長が打席に立ち、工藤監督がマウンドに立って始球式も行った。

 セレモニー後は野球教室も開催。地元中学校の3チーム62人が参加した。陸前高田市での開催は4回目で、東北被災3県での開催は16回目となった。

 工藤監督は、「来られるときがあれば、しっかりと触れ合っていきたい。今後も野球教室は続けて行きたい」とも話した。

 会場となった小友グランドは、小友中学校の跡地に盛り土をして建設。野球が出来る環境を整えた。

 東日本大震災復興支援プロジェクトは、11年5月に発足。工藤監督の現役時代の背番号55とゴーゴーカレーグループの55をかけ、同グループが「復カツカレー」を販売。一皿850円のうち100円を寄付。その後、カツを2枚乗せた「ふく(複)カツ」も販売し、累計53万6199食で、募金総額は5361万9900円となった。