<巨人6-2横浜>◇24日◇東京ドーム

 横浜の18歳左腕ルーキー佐藤は泣いていた。3回から先発那須野の後を受け4イニングを投げたが、6回2死から阿部にソロを浴びベンチに戻ると目を赤くして何度もタオルで涙をぬぐった。「2死をとって、しかも追い込んでからボールが中に入った」。チームは今季最多の5連敗で借金は12。緊急登板で試合の中盤を立派に立て直した佐藤だが、悔しさが胸を締め付けた。

 打線はこの日も奮起できなかった。2得点は内野ゴロと犠飛。相手が左腕の高橋尚だったことから野手8人中7人の右打者で臨んだが、突破口を開けなかった。試合後の大矢監督は「タイムリーが出てこないと打線も一人前になれない。勉強しながら解消するしかない」とガックリ。終わった21試合は戻ってこない。ルーキーが見せた悔しさ、1試合1球への執念をベンチ全体が持たない限り光は見えてこない。【山内崇章】