<オリックス8-3巨人>◇3日◇京セラドーム大阪

 オリックスが、パ・リーグでは初となる通算4500勝を飾った。巨人、阪神に次ぐ節目の勝利は、その巨人に8-3と大勝して決めた。1-1の6回2死二、三塁から日高剛捕手(30)の中前2点適時打で勝ち越し。コリンズ監督の辞任の暗いムードも、大石大二郎監督代行(49)が就任後は5勝4敗と白星が先行。宮内オーナー御前試合で、同代行は大阪での初勝利もマークした。

 ウイニングボールを届けに来た近藤に、大石監督代行は「ごめん」と謝った。まだ戦前の1936年(昭11)に「阪急軍」が挙げた1勝から、70年以上の時を経て積み重ねた白星を思えば、個人のものにすることなどできなかった。記念球は宮内オーナーにプレゼントするように指示。大石代行は「スゴイ記録。節目の1勝を采配できたことを誇りに思う」と胸を張った。

 阪急の買収、そして近鉄との統合、そしてコリンズ監督電撃辞任…。節目の勝利は、オリックスの歴史を象徴する選手や監督が主役となった。統合後も3年連続Bクラスに終わり、得点力アップのため獲得したカブレラがまずは初回、内海から左翼6階席へ9号同点ソロを放ち存在感を示した。歯茎痛から3戦ぶりの復帰で「まだ歯がちょっと痛い」が迷惑をかけた分を取り返した。

 負けじと意地を見せたのは生え抜きだ。同点の6回2死二、三塁。オリックス一筋13年目の日高が、内海の内角真っすぐを中前へ運ぶ勝ち越し2点適時打を放つ。投げては統合で移籍した元近鉄近藤が、緩急自在に6回1失点で5勝目。ナインの笑顔には統合球団ならではの歴史があった。

 日高

 僕らだけの力じゃない。僕らの前に4000勝った先輩たちに感謝です。

 近藤

 1つ勝つのも難しいのに伝統ある4500勝に携われてうれしい。

 ここまで8年連続Bクラスで今季も下位に低迷している。だが巨人と阪神しか成し得ていない4500勝の歴史を振り返れば、強いチームの血が脈々と流れているはずだ。今では96年の日本一を知る唯一の現役となった日高が思いを代弁した。「まだまだやれる。大石さんになって雰囲気も違う。これからだと思う」。あらためて勇者阪急、オリックス時代を築いた先輩たちの偉業に気づくとともに、自信を深めた試合でもあった。

 大石代行にとっては地元大阪で3戦目にして初勝利で5勝4敗とし、交流戦に限れば貯金1とした。現役時代はセとパで沸かせた49歳同い年の原監督との初対決に快勝して節目を飾った。試合後、監督室を訪れた宮内オーナーから「いい感じになってるんじゃないの?」と激励を受けると、「1戦1戦頑張っていきます」と気持ちを新たにした。ますます一丸となった大石丸が6月反攻に出る。【松井清員】