<広島4-8ソフトバンク>◇8日◇広島

 ソフトバンク王監督が投打に「動いて」連敗を3で止めた。昨年から4連勝と得意とする広島戦。4回だった。今季未勝利の新垣が広島石原に同点2ランを浴び、さらに2死二塁のピンチをつくると迷わずベンチを出た。「3点取っていたのにねえ」。今季2番目に早い、3回2/3での先発投手の降板。指揮官の「動」の意図はナインへと伝わった。2番手の三瀬が後続を断つと打線がシンクロした。

 5回。先頭の本多が四球、川崎が中前打、小久保が左前打と「つなぎ」で満塁のチャンスをつくった。柴原の内野ゴロの間に1点を勝ち越すと、さらに1点を追加した後に、松田のバットが火をふいた。長谷川のシュートを左翼スタンドへ運ぶ、6号3ランで試合を決めた。この日は6番から7番へ打順が降格。秋山チーフコーチは「監督が刺激を与えようということだった」と説明する。直前の阪神2連戦で9打数1安打。ボール球に手を出し、スイングも崩れ始めていた。甲子園では王監督が松田のバットを拾い上げ「芯で打つんだ」と目を大きく見開き、指導する姿があった。

 「(打順が)下がった悔しい思いを出そうと思った。結果しかないので」と松田。4回に送りバント失敗の末に併殺打は「玉にキズ」だが、2回の適時打と合わせ、4打数2安打4打点と結果を出した。打順の“降格初戦”は今季5度目(通算19打数7安打6打点)で、マルチ安打は3度目と今回もカンフル剤は効いた。「ボール球を打たなきゃ、今の技術で3割近く、本塁打も打点も上げられる」。前回は3試合で6番に復帰した大砲候補に、王監督はさらなる発奮を求めた。

 新垣の早期降板に、松田の打順降格が奏功しての連敗ストップも、まだ貯金は1。「よかったり、悪かったりの世界だよ。昨日までの負けは負け。明日は明日」。連敗ストップだけでは喜べない。安定感に欠けるチーム状況なだけに指揮官はすぐさま白い歯を隠した。【押谷謙爾】