中日落合博満監督(54)は11月30日、来季の「世代交代」を予告した。名古屋市内のホテルで行われた中日OB会総会であいさつ。「来年は(レギュラーの)まあ半分は代わるんじゃないかな。抜けているポジションはある。今年とは違い、若手はある程度先が見えてきている。誰が出てくるかは(開幕の)4月にならないと見当はつかないが、考えられるのは何人かいる」と話した。

 落合監督は今オフ「競争主義」を打ち出し、秋季練習でも若手に超ハードメニューを課してきた。ウッズが退団し、FA宣言した中村紀も楽天へ移籍する。同様にFA宣言した川上もチームを離れる可能性が高い。投手陣は再編を迫られ、一塁、中堅、右翼は決まっていない状況。チーム構成をガラリと変える必要に迫られる中、和田、荒木、井端、森野、谷繁らの“レギュラー陣”もうかうかしていられないというわけだ。

 もちろん、実力を度外視して若手主体に切り替えるつもりはない。「西武が若手で優勝したが、現場としては力のあるものを排除することはできない。力のあるものを使う原理を変えるつもりはない」。若手を鍛えながら、ベテランにも惰性を許さない。オレ流監督は「勝ちながら育てる」という難しい命題に取り組む。【福岡吉央】