28年目の土台は3000球で築く。横浜工藤公康投手(45)が2月の春季キャンプまでに3000球超の遠投で追い込むことを示した。14日、沖縄・宜野湾市での自主トレを公開。2月のキャンプまで3勤1休の調整で70~80メートルの遠投を連日約200球行い、昨季痛めた左ひじの状態を確かめていくプランを披露した。

 遠投で汗を滴らせた鬼気迫る表情は、大ベテランのキャンプ2週間前とは思えない。「平均200球ぐらいやって1クール2クール、どれぐらいで限界が来るのか確かめたい」。今月5日からの自主トレで既に1000球以上を投げ、今月だけで3000球を超える計算となる。

 復調はマメにも表れた。しっかりと球に指がかかっている証しの中指を見せた。昨季84年以来となる未勝利に終わっただけに、今季は勝負の年。5月に46歳を迎える左腕の追い込みはもう始まっていた。「妥協するわけではなく『なり』でやっていきたい。馬なり自分なり人なりの調整ができれば失敗しないと思う。(3000球)投げられた年は結果もいいんだよ」。球界現役最年長は、どこまでも投げ抜く。【今井貴久】

 [2009年1月15日7時59分

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