<西武5-4日本ハム>◇10日◇西武ドーム

 日本ハムがまさかのプレーで勝ちを逃した。4-3とリードの8回一、三塁、西武後藤の右中間への飛球を、中堅の糸井嘉男外野手(28)と右翼の紺田敏正外野手(29)が一瞬、お見合い。バランスを崩した紺田が転倒して捕球できず、2者の生還を許し、逆転負けを喫した。2位ソフトバンクがロッテに敗れたため、マジックは21に減ったものの、4連敗と勢いづかない状況に陥っている。

 トンネルの出口は、もうすぐそこだった。日本ハムが守備の乱れで、また暗闇へと入り込んだ。1点リードの8回1死一、三塁。後藤の右中間への飛球を、中堅・糸井、右翼・紺田の俊足コンビが追う。落下点に近づき、ともに一瞬、足を止めた。慌てたかのように紺田が捕球しようとスタートを切ったが、転倒。少なくとも犠飛で同点で済むはずだった打球は、右翼フェンスまで転々とし、2者の生還を許した。

 終盤の致命的なミスからの逆転負けで4連敗。梨田監督は珍しく後ろ髪をひかれ、責めた。「あそこはちょっと…。声の掛け方が悪かったのかな」。守備固めで投入した紺田が絡んだ痛恨のプレー。ブルペンでは守護神武田久もスタンバイしていた。菊地、宮西、建山の勝ちパターンの中継ぎを送り込んだ。理想的な展開だったが、土俵際で踏ん張り切れなかった。

 内容十分の連敗ストップになる、はずだった。今季初先発の吉川が6回を3安打2失点の好投。体調不良から2試合ぶりにスタメンに復帰した稲葉が4安打の固め打ちで、5、7回に2点ずつを奪い、一時はひっくり返す起点になった。ただ、たった一瞬の迷いが、結末を一変させた。やや深追いしてしまった糸井は「僕のミスです。すみません。試合後に確認しました」と消え入るような声で話すのが精いっぱいだった。

 ソフトバンクが敗れたため、マジックは1減りはしたが、それ以上にダメージは大きかった。完全に右翼が処理する打球を、消極的な姿勢で二塁打にした紺田は「もっと早く(自分が)声を出していれば良かった」と責任を痛感した。インフルエンザ禍に見舞われていた8月21日からのソフトバンク3連戦以来となる、今季4度目の同一カード3連敗。今回だけはウイルスのせいにはできない自滅。歓喜の秋へとつなげるための正念場が来た。【高山通史】

 [2009年9月11日9時21分

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