電撃引退した阪神赤星憲広外野手(33)とのコラボ企画で誕生していた人気メニュー「赤星ラーメン」が今季限りで“引退”することが18日、分かった。甲子園球場内の飲食店で高い人気を誇っていたが、本家の引退で泣く泣くこちらも姿を消す。戦力外となった今岡誠内野手(35)の「誠の冷やしつけ麺」も“退団”する。球団営業部によると、代わってマリナーズから新加入の城島健司捕手(33)らの新メニューを考案中。戦力的にはもちろんだが、営業面でも城島へかかる期待は大きくなった。

 赤星とともに、赤星ラーメンも甲子園から消える。「引退が突然のことで、来季も残すべきかどうか、検討はしたんですが、やはり現役選手のメニューを提供したいというコンセプトがありましたので、来季からはラーメンもやめることになりました」。電撃引退から9日。球団営業部は、赤星ラーメン引退を明言した。

 赤星ラーメンは05年から販売開始。赤星の好みに応じたラーメン作りに向けて何度も試行錯誤し、細めんの塩味に決まった。本人の大好物というネギをふんだんに使い、レッドスターの愛称にちなみ、赤カブを星形にくりぬいたトッピングも入れた。

 今季は甲子園球場内の飲食店で5種類、弁当6種類の選手コラボレーションメニューが発売されたが、赤星ラーメンは、人気1位の「金本兄貴のスタミナハラミ丼」には及ばなかったが、ベスト3に入る人気メニューだった。

 女性、子供にも人気が高かった赤星らしく、赤星ラーメンも幅広い世代に親しまれていた。それだけに、看板メニューの引退に球団営業部も頭を悩ませる。「新メニューはもちろん考えています」とし、その筆頭候補が城島だという。

 選手とのコラボメニューは、選手のご当地食材や好きな食べ物を使い、じっくりと本人と相談して作り上げる。「新井の穴子重」は、肉厚で身が柔らかい瀬戸内産の穴子にこだわっている。長崎出身の城島だけに、今や全国的人気になった佐世保バーガー、スイーツならカステラなど、地元食材を使ったメニューが考えられる。赤星と同じめん類なら、長崎ちゃんぽんだが、既に「下柳の五島うどん長崎ちゃんぽん風」のメニューがあり、球団にとっても悩ましい所だ。

 ただ現段階では、城島メニューを作ることも正式に決まっておらず、今後も球団内で協議が重ねられることになる。城島メニューの制作が決まり次第、本人との交渉に入っていく。

 [2009年12月19日11時43分

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