09年救世主が10年救世主の成功を予言!

 阪神クレイグ・ブラゼル内野手(29)が1日、広島戦(マツダ)の雨天中止を受けて同球場で調整し、球団が先発候補として獲得することが決定的なジェイソン・スタンドリッジ投手(31=フィリーズ3A)の活躍に太鼓判を押した。ロイヤルズ時代の07年はチームメートで同じ米国アラバマ州出身。西武時代の08年には、当時ソフトバンクのスタンドリッジから1発を放った経験もある。何かと縁の深い2人だけに、この言葉には説得力がありまっせ~!

 湿気ムンムンのマツダスタジアム、ベンチ裏通路。ブラゼルは「スタンドリッジ」という言葉を耳にすると「I

 KNOW!(知っているよ)」とホオを緩ませた。

 ブラゼル

 良い球を持っているピッチャー。すべて平均以上のボールを持っている。とてもおもしろいし、良い性格なんだ。

 虎が先発候補として獲得するスタンドリッジについて、B砲が雄弁になった。ただの想像ではない。「ロイヤルズでも一緒だったからね」。実はロイヤルズ時代の07年にチームメート。「彼とは友達だよ。最近は連絡を取れていないけどね」。同じ米国アラバマ州の気心知れた仲なのだ。

 因縁もある。「対戦したこともあるしね」。スタンドリッジは07年途中からソフトバンクに入団。この年は17試合54回を投げ打者233人に対し、1度も本塁打を許さなかった。そんな被本塁打連続記録を打ち破ったのが、他でもないブラゼルだ。西武時代の08年3月29日、左中間へ1発。スタンドリッジにとって、来日後264人目の打者での初被弾。同年退団したスタンドリッジにとっては日本で唯一、許した1本になった。

 193センチの長身から投げ下ろす150キロ前後の力強い速球は、本塁打を許さない。カーブ、スライダー、カットボールと球種も多彩。何より日本での経験がある。岩田が左ひじ手術、新戦力のフォッサムが開幕2軍スタートと手薄な先発陣を補う存在。何かと縁の深い間柄のブラゼルの言葉の裏付けがあれば、ますますローテーション投手としての期待度はアップする。

 ブラゼル自身は昨季、5月下旬に阪神入団。82試合で打率2割9分1厘、16本塁打と好成績を残し、低迷していた虎の浮上を導いた。今季は2学年上の先輩スタンドリッジが途中入団即の活躍を期待される立場になる。それだけにB砲はスタンドリッジのベストボールを問われると「それはシークレットさ」と、早くも情報漏れに気を配った。

 現在、ブラゼルは打率4割2分1厘、3本塁打と絶好調。広島戦が雨天中止となったこの日は同球場室内でフリー打撃を行い、2日からの中日3連戦(ナゴヤドーム)へ状態を整えた。「(スタンドリッジが)来てくれたらベリーハッピーだね」。スタッドリッジは来週中にも来日の方向。この日、ヤクルトが敗れて阪神は単独首位に浮上。順調なB砲との相乗効果で、さらに4月も加速する。【佐井陽介】

 [2010年4月2日11時20分

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