<阪神5-8中日>◇25日◇甲子園
オレ竜の孝行息子だ!
プロ3年目の中日山内壮馬投手(24)が3度目の先発でプロ初勝利を手にした。7回途中まで2失点に抑え、阪神戦3連敗、ビジター8連敗をともに阻止した。緊張もあり、最後は指がつっての降板となったが、先発ローテの一角に堂々と名乗り。初めて球場観戦に招待した両親の前で、出世星をつかんだ。
さわやかな笑顔だった。山内は岩瀬から初めてのウイニングボールを受け取り、力強く握りしめた。
「ずっとこの日を目指してやってきた。裏方さんやチームの方々に感謝しています。1勝できて、やっとドラゴンズの一員になれたと思う」
許した安打はわずか4本。4回に1死二、三塁のピンチを背負ったが、代打金本、狩野をともにシュートで三ゴロに仕留めた。7回に先頭の桜井に四球を与えたところで指がつって降板となったが、チームの連敗を止める大仕事を堂々とやってのけた。
「プレッシャーもあったし、すごく緊張しましたが、必死に投げました。指がつったのは、普段はショートをそんなに投げないので、そのせいだと思う」
07年の大学・社会人ドラフト1位で中日に入団。だが新人年のプロ初先発は散々だった。08年9月14日の横浜戦で村田に2打席連続本塁打を浴び、4回4失点でKO。ナイターにもかかわらず、試合中に名古屋への強制送還を命じらた。「今でもはっきりと覚えています。もっと意識を持って投げればよかった」。
意識が変わったのは昨年オフ、ドミニカ・ウインターリーグに参加してからだった。異国のベースボールに触れ「制球とか捕球の技術とか、日本のほうがレベルが高い。やってきたことは間違いじゃない」と練習の大切さを胸に刻んだ。
今春キャンプでは両サイドへの投げ分けを徹底した。練習試合でカーブ、シュートを投げず「何のためにやってんだ!」と森ヘッドコーチから大目玉を食らい、涙を流したこともあった。地道な練習はうそをつかなかった。
連敗を止めた孝行息子に落合監督も「よく投げたんじゃないか。今まで何もない選手なんだから」。2軍ではケガで出遅れていた中田、川井がスタンバイしており、この日打たれれば、降格の可能性もあった。次回も先発登板が濃厚。「満足することなく、ローテーションの中で頑張っていきたい」。粒ぞろいのオレ竜先発陣の中でまた1人、大器が台頭した。【福岡吉央】
[2010年4月26日12時10分
紙面から]ソーシャルブックマーク



