<ヤクルト3-9阪神>◇28日◇神宮
ついに、トンネルを抜けた。阪神城島健司捕手(33)が52打席ぶりにアーチをかけた。3回に日本で7年ぶりとなる送りバントを敢行するなど、豪打が影を潜めていたが、7回、もやもやを吹き飛ばすようなダメ押し4号3ラン。前日、打撃投手を務めてくれた真弓監督の5番起用にこたえ、ベンチ前で抱き合った。会心の城島節も復活。やっぱり、頼れる男やで!
城島はためらいなく、真弓監督に抱きついた。復活アーチを祝うハイタッチの列。監督が選手を抱擁する姿はたまにあるが、その反対はプロ野球史上初めて?
かもしれない。それぐらいうれしかった。感謝していた。大きな拍手で出迎え、自分のことのように喜んでくれた監督の笑顔。まさしく恩返しの1発だった。
城島
オレが抱きつくのは嫁さんだけ。男になんて抱きつかないんだけどね。そうした方がチーム的にも盛り上がるかなと思って。でも本当は昨日、監督が色々と教えてくれたから…。
雨で中止の前日。ここ5試合20打席で1安打と不振だった自分に、監督が打撃投手を買って出てくれた。外のボール球を追いかけていた打撃を矯正すべく、踏み込みを重視した指導もしてくれた。そして初回の3点先取以降、追加点が取れずに進んだ7回1死一、二塁の場面。監督が1番喜ぶお礼を示す好機が来た。その教え通り、高木の109キロカーブを手元まで呼び込んで左中間へ運び、試合を決める4号3ランにした。
城島
もう良かったとしか言いようがない。本塁打より、Hランプをつけられて良かった。ホッとした。
不振でも監督は5番を外さないと言ってくれた。チームのため何ができるのか。3回、先頭新井が二塁打で出た場面。全然迷いはなかった。第1打席で凡退した石川に合わないとの判断もあったのだろう。ファウル後、1-1からの3球目。セーフティー気味のバントを三塁方向に転がした。
城島
(5番の)打順どうこうでなく、自分の状態を考えれば(三塁に進める)確率が1番高かった。次の1点で試合が動く。バントは本意でないけど今の自分ができる最善と考えた。
国内では03年ダイエー時代以来、7年ぶりの犠打。後続が倒れて得点にはならなかったが、元メジャーリーガーが、プライドもかなぐり捨てていた。真弓監督には二重三重の喜びだった。「ああいう何とかしてやろうという姿勢が次(の本塁打)につながる。その後の四球を見ても1本出て落ち着いた感じだ」。9回最終打席で際どいコースを見極め、四球を選んだ城島も手応えをつかんでいた。
城島
今まで手を出してた所を我慢できた。今日1日で変わるのが1番いいけど…。でもそうなってもらわないと打率もなくなる。
13戦52打席ぶりのアーチ&阪神初犠打をマークした4・28が逆襲記念日。あとは上昇気流に乗って打ちまくるだけだ。【松井清員】
[2010年4月29日11時15分
紙面から]ソーシャルブックマーク




