<広島1-0ヤクルト>◇9月30日◇マツダスタジアム
「投手3冠」を引き寄せた。広島前田健太投手(22)がヤクルト戦で完封し、今季15勝目を挙げた。1点リードの8回2死三塁。走者は眼中にない。ワインドアップで投げてホワイトセルを追い込むと、内角高めに速球で攻め続ける。ファウル、ファウル、ボール…。一転してスライダーを外角へ。打ち損じの一ゴロを誘ってピンチを切り抜けた。
136球の熱投。「あの回は勝負どころ。(スライダーは)目先を変えました。初回から完封する気でした」。相手先発はチームが08年から3年間で6連敗中の館山だった。29日は「1-0で勝たないといけない」と話し、有言実行の快投だ。
防御率、勝利数、奪三振数の「投手3冠」でトップに立つ前田健にとって、大きな1勝だ。防御率を2・16にして、タイトルは決定的。勝利数は2位の中日チェンらに2差をつけ、残り試合数を考えても圧倒的に優位。広島で球団史上初の3冠が現実味を帯びてきた。30日は年間200イニングも突破。「セ・パ(リーグ)合わせても、そんなにいない。今年は試合終盤まで投げてここに来て、やっと達成できた」。広島では05年黒田以来の大台超え。エースの力量を知らしめる1日だった。【酒井俊作】
[2010年10月1日9時7分
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