外野やります。シェイプアップもします-。中日トニ・ブランコ内野手(29)が9日、中部国際空港から成田経由でドミニカ共和国に帰国した。前日に大補強を宣言した落合博満監督(56)に、来季控えの可能性もあると断言されたが、外野にも挑戦する意欲を示し、不振の原因となった体重オーバーを克服することを宣言。勝負の3年目へ向けて優等生発言連発だった。

 自身の置かれている立場を理解していた。昨季の2冠王ながら、2年目の今季は打率2割6分4厘、32本塁打、86打点と大失速。日本シリーズでも7試合で打率1割6分7厘とブレーキになった。新加入の戦力次第では、B砲が一塁からはじき出される可能性もありそうだ。

 「選手としては状況はわかっている。いい打者と競争するのは自分にとってもいいこと。外野?

 もちろん、そういう準備もする。どこでもやる」。

 過去に左翼、右翼を守った経験のあるブランコは心の準備をしていた。オフの課題に体重制限も掲げ「今年はウエートオーバーしてしまっていた。来年はシェイプして戻ってきたい」。今年2月のキャンプにベスト体重より10キロ以上も重い119キロで現れたブランコは今季は打撃の波が大きく、最後まで苦しんだ。今オフは練習で動き回って太りすぎを防ぐ。

 「今年は大きな契約をしてもらった中で、やらないといけないという重圧があった。相手投手も研究してきた。体調を万全にして来年に臨みたい」。

 1年目は無我夢中で2冠王を獲得。今季は4番を外され、最後まで自分を見失ったままだった。3年目となる来季は真価を問われそうだ。【鈴木忠平】

 [2010年11月10日10時1分

 紙面から]ソーシャルブックマーク