広島今井啓介投手(23)が28日、同い年のドラフト1位、早大・福井優也投手(22=済美)にライバル心を燃やした。7日に都内の病院で鼻の手術を受け、約1週間入院して、空気の通りを良くしたことを明かした。今オフ、ヤクルト青木も受けたという手術。今季は未勝利(4敗)に終わっており、鼻息も荒く巻き返しを誓った。

 プロ5年目のシーズンを終えた今井は燃えに燃えていた。今秋のドラフトで福井が入団。日本ハム1位の斎藤佑樹投手(22)、西武1位大石達也投手(22)と早大トリオで活躍したが、入学時に1浪しているため、今井と同い年なのだ。

 「(福井は)ドラ1ですし、球団も期待している。負けないくらいがんばって、キャンプで1軍を勝ち取りたい。(04年)センバツ優勝して名前は知っていた。5年やっている分、向こうより結果を出さないといけない」

 昨季、プロ初勝利を挙げて、今年は先発の一員として期待された。しかし、2月、日南キャンプ中の練習試合巨人戦で右肘を痛め、出遅れた。公式戦で7度先発したが、未勝利。同じ先発型右腕の新戦力が加わり、足踏みは許されない。「(新人で)投手が8人入って厳しくなるし、来年が勝負です」と、自覚もたっぷりだ。

 着々と戦闘態勢を整えている。7日には都内の病院で鼻の矯正手術を受けた。曲がっていた鼻孔を整えて空気の通りを良くしたという。「(通りが悪いと)肩に力も入ります。のどを痛めて風邪を引いたりしていましたから。鼻で息をしやすくなりましたから」。シーズン中、体調を崩す要因になっており、試合で最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、今オフにヤクルト青木も受けたという手術に踏み切った。

 新たなライバルに勝つため、マウンドでも工夫を凝らす。チェンジアップに挑戦するのもその1つ。12月初旬には米大エンゼルス高橋が通う都内のジム「ロコケア」でコツも教わった。18日には新婚の優子夫人とグアムで挙式するなど、心身ともに充実。大勝負の6年目に挑む。【酒井俊作】

 [2010年12月29日11時59分

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