ロッテ西村徳文監督(50)が12年シーズンまで指揮を執ることが12月31日、分かった。今年は2年契約の2年目だが、新たに2年契約を結び直し、12年まで延長した。球団幹部は「2年連続Bクラスだったチームを立て直した手腕を評価した。長期で頑張ってもらいたい」と話した。

 昨年はルーキー荻野貴を開幕スタメンで起用し、機動力を生かした野球で開幕ダッシュに成功。中盤は投打にケガ人も出たが、リーグ3位でクライマックスシリーズに出場すると、清田、内ら若手をうまく使い西武、ソフトバンクを撃破。中日との日本シリーズでは、シリーズ最長の5時間43分を要して引き分けになった第6戦をはじめ、球史に残る延長戦を3度も行い、「下克上」で日本一へと導いた。

 長期政権も見えてきた西村監督が、どっしり腰を据えて2年連続日本一を目指す。今季開幕カードは3月25日楽天戦(Kスタ)。星野監督の就任に加え、松井、岩村ら大型補強で戦力アップした楽天布陣に不足はない。「まずはパ・リーグ優勝、そして2年連続の日本一を目指します」と、堂々目標を掲げた。

 「和」の力で熱パをけん引するつもりだ。日本一の立役者である西岡(ツインズ)と小林宏(FA宣言)が抜けたが、オフは日本ハムからトレードで山本、高口、テストでボブ・マクローリー投手を獲得しただけ。他球団のような大型補強はしていない。「今いるメンバーでやりくりするのが監督の仕事」と覚悟を決めている。

 [2011年1月1日8時4分

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