巨人に異色ルーキーが誕生した。オーストラリア出身のアダム・ブライト投手(26)が25日、来日し、東京・大手町の球団事務所で入団会見。異色その1は、26歳の育成枠外国人ということ。野球協約の規定で、26歳以上となるシーズンに育成契約した新外国人選手は3月末までしか支配下登録に移行できない。最速146キロ左腕は、動く直球を武器に、ゴロを打たせるのが持ち味。それでも「僕には時間がないのは分かっている」と、キャンプ、オープン戦でアピールし、支配下に昇格すると意気込んだ。

 清武球団代表も「2カ月以内に成績を挙げ(支配下に)上がってもらいたい選手の1人。キャンプ終わりで1回目の判断をして、3月に最低でも1人は上げたい」と言った。現在支配下登録は67人。残り3枠を育成枠から昇格させて「7月末には70人にしておきたい」とチームの育成力を披露したいと話した。

 異色その2は、経歴だ。昨年はオーストラリアとイタリアのリーグでプレー。同時に、建設関係の仕事にも就いていた。「基礎を作ったり、クレーンを操作していたわけではない。ビルの内装とかをやってました。月給は4000オーストラリアドル(約33万6000円)だったよ」と笑顔で話した。バリバリのメジャーリーガーの新入団は、これまでも多かったが「二足のわらじ」を履く苦労人の巨人入団は異色中の異色だ。父と弟はプロのクリケット選手という家族構成も異色。ただし、“色物”ではない。VTRを見た川口投手総合コーチは「ひそかに期待している」と評価している。勝負の2カ月を過ぎると、バラ色のシーズンが待っているかもしれない。【金子航】

 [2011年1月26日12時59分

 紙面から]ソーシャルブックマーク