オリックス朴賛浩投手(37=パイレーツ)が球界のエースを“アドバイザー”につけた。30日、日本ハムとの練習試合前(札幌ドーム)にダルビッシュと再会。互いに日韓代表として出場した07年11月の北京五輪アジア予選(台湾)で同宿だった縁で、ソフトバンク川崎も交えて朝食を共にした“メシ友”だった。

 まずは一塁ベンチ前でハグ。朴賛浩が「体が大きくなったね」と英語で話しかけ、ダルビッシュも「日本の野球はどう?」と英語で応じた。「今は日本でのプレーを楽しんでいるよ」。笑顔で旧交を温めると、別れ際には「僕のことを助けてよ」とちゃっかりお願い。初の日本球界。分からないことも多いだけに、日本のエースは最高のお手本だ。突然の要請にも、ダルビッシュが「OK」と返事し、極上のホットラインが完成した。

 国境と球団を超えたタッグ。もっともすべての情報がもらえるわけでないのは百も承知だ。「ゲームで相手打者を抑えることはコントロールできないが、準備することはコントロールできる」というのが口癖。木佐貫のフォークなど何事にも興味を示し、取捨選択して日本に適応してきた。ただ日米で基準の異なるボークに苦戦するなど悩みもある。旧友に刺激された朴賛浩はその後ドームのブルペンに向かい、背番号に合わせ61球を投げ込んだ。次回登板予定の4月2日ロッテ戦(京セラドーム)に向け、士気が高まったのは間違いなかった。【押谷謙爾】