<巨人3-7阪神>◇3日◇東京ドーム

 阪神金本知憲外野手(43)が、巨人戦で弾丸ライナーの1号ソロをたたき込んだ。2回の第1打席で、東野の外角球をとらえた。43歳1カ月での本塁打は、96年落合博満の42歳8カ月を抜くセ・リーグ最年長記録。右肩が万全でない中での豪快な1発。やっぱり、アニキは若い!

 弾丸ライナーで、スタンドに着弾した。金本が2回1死、東野の140キロ外角球をバットでとらえた。力強く伸びた打球は失速することなく、低い弾道のままで右翼に飛び込んだ。鉄人の今季1号は「伝統の一戦」での貴重な先制ソロだ。

 金本

 ストレートがシュート回転してきた球。素直にうれしいです。

 セ・リーグ最年長弾だ。43歳1カ月での本塁打は96年落合博満を抜いた。球団としても75年アルトマンを抜く36年ぶりの記録更新。ただその打球の質に「最年長」は感じさせない。バットにボールを乗せて高い放物線を描く軌道ではなく、ボールをねじふせるような、得意のライナーだった。

 金本

 最年長とか好きだな。

 帰りの通路で最年長記録を質問されて少し笑った。

 右肩棘(きょく)上筋断裂からの再起ロード。週1回の積極的休養を挟んで出場を続ける。完全断裂した筋繊維がくっつくことはないが、一方でパフォーマンス向上に余念がない。4月26日からの広島3連戦では自主トレ拠点のジム「アスリート」で3日連続トレーニングを敢行。まだ左腕を離して右腕1本で豪快にフォロースルーをとることはできない。それでも通算459本目をぶち込んだ。

 「後ろのノックを打ってください」。試合がなかった4月18日、山脇守備走塁コーチに願い出た。同14日広島戦で甲子園の浜風に流された岩本の飛球を追って転倒。適時三塁打で決定的な3点目を献上していた。

 打って、走って、守る。野球選手としてのベースをゆるがせにはできない。この日、減灯で行われた東京ドーム開幕戦。試合前練習では山脇コーチの後方へのノックを追う姿があった。フライをぎりぎりまで追って、何度もフェンスにぶつかる金本の姿があった。

 鉄人の今季1号で強力打線が点火して巨人に圧勝。和田打撃コーチは言う。

 和田コーチ

 あれが突破口やから。去年はこれで勝ってきたんだ、とみんなが思い出した。カネ(金本)が打ったのは大きいよね。

 虎が伝統の一戦でついに目覚めた。号砲を鳴らしたのは鉄人だ。【益田一弘】