<日本ハム3-4巨人>◇21日◇札幌ドーム

 超近未来打線が誕生した。「1番三塁」で今季初めてスタメンに抜てきされた巨人大田泰示内野手(20)が、先制点を誘発。1回の第1打席でいきなり三塁強襲安打を放つと、2番藤村の犠打で二進し、3番坂本の左越え適時二塁打で先制のホームを踏んだ。高卒ドラフト1位トリオの先制パンチでチームを勢いづけた。大田は4回にも今季チーム初となる犠飛で打点を挙げ、勝利に貢献。期待の若手有望株たちが、08年から続いた札幌ドームでの連敗を7で止めた。

 フレッシュでダイナミックなプレーだった。大田が今季初スタメンで「1番三塁」。1回、いきなり三塁強襲安打を放った。2番藤村の犠打で二進。1死二塁から、3番坂本の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。06年から08年までの高卒ドラフト1位トリオで先制攻撃。「昨日の試合も負けてたので、僕が切り込んでいくんだという強い気持ちでいきました」と、プロ初の1番に断固たる決意で挑んだ。

 アグレッシブな姿勢が求められての起用となった。19日の移動日練習でのこと。前日18日の楽天戦でプロ初安打を放ち、喜ぶ大田を原監督は「類いまれな明るさがあるよね。すぐにボールください、だもん」と目を細め、明るさがチームを活気づけると言わんばかりだ。これまでも「結果が悪くても下を向かないよね」と、常に前向きな姿勢に一目置いていた。1番起用について「いろいろなことをね…最善と思いました」と多くは語らなかったが、「堂々とやっていましたね。戦いざまとしてはよく映りました」と、惜しみない賛辞を贈った。12日の横浜戦では不振の小笠原を1番起用。札幌ドームで7連敗中だったチームに勢いをつける起爆剤として期待した結果だった。

 そんな監督の期待に応えた。4回には貴重な4点目となる右犠飛を放ち、ベンチに戻る際に大西一塁コーチとハイタッチ。「2軍で追い込まれてからの打撃をずっとやってきた。成長の証しかな」と照れ笑いを浮かべる。守備でも1回、6番中田の高いバウンドの打球に素早く反応して前進。軽快な動きでさばいた。「1球1球、集中してやることは僕にとって力になる。ああいうプレーができたのは良かった」と、充実した表情だ。その初々しい笑顔が、チームの力になった。

 本来なら長距離砲としての期待がかかる。目の前では日本ハム中田には豪快な本塁打を見せつけられたが、「自分はまだまだ力不足のところもあるので、今できることを全力でやりたい」と、頼もしい。着実に上を目指す。けが人続出のチームに若い力が勢いをつける。【斎藤庸裕】