<ヤクルト5-4巨人>◇5日◇静岡

 借金は最多の「8」。5位転落。巨人が、首位ヤクルトとの底力の差を突きつけられた。如実に出たのが9回だ。3時間半の規定から、ほぼ延長はない状況。それでも、マウンドには守護神・林ではなく新人の久古。先頭の阿部は安打。小笠原は二塁へ強襲安打。あわや併殺の打球だったが、イレギュラーを誘った。チャンスを得たが、藤村は犠打を失敗し捕邪飛。さらに、脇谷の右直的な打球はバレンティンが落とし、記録はライトゴロ。相手は「隙」や「ほころび」を繰り返しても、2死一、三塁、坂本は草薙の夜空に遊飛を打ち上げた。

 守備では7回。1死三塁から宮本の三塁ゴロでのギャンブルスタート。脇谷は逆シングルで捕球し、三塁走者を目視確認し一塁へ送球。結果論になるが、仮に本塁に投げていれば…。見事に同点にされただけに「タラレバ」を叫びたくなるシーンだった。

 1回無死一塁で左飛を放ち、走者を進塁させられず、1回裏には失策した亀井を、早々に見切りをつけ、2回の守備から右翼大村と交代。三塁に小笠原を今季はじめて起用、一塁には高橋由と「攻撃的布陣」を採用する執念をみせた。それでも、5回以降は淡泊な攻撃に終始した。

 原辰徳監督(52)の会見は淡々と終わった。7回アルバラデホの登場から雲行きが怪しくなり「いい形で(試合が)運んでいても、あれから、ね。そりゃ仕方がないね」。7回の脇谷の守備は「いいスタートを切られたと言えばそれまでだけど(本塁は)無理という判断だったんだろうね」。サバサバと振る舞ったのが、怒りのほどを忍ばせた。【金子航】