<日本ハム3-6ソフトバンク>◇5日◇札幌ドーム

 最も自信のある球で勝負した。2点リードの7回2死一塁、ソフトバンク摂津正投手(29)は、外角低めへストンと落とす134キロのシンカーで空振りの三振を奪った。ポーカーフェース男が、少しホッとした表情を浮かべ、ベンチへ引き揚げた。

 「高めに浮かないことを気をつけた。逆転してくれると信じて投げた。(山崎)勝己がうまくリードしてくれた。勝ったのは大きいですね」

 7回3失点で、8月7日西武戦以来、1カ月ぶりに勝利投手となった。4回に糸井に同点弾を浴びるなど、持ち味の制球に苦しむ場面もあった。だが、粘って投げることだけを考えた。エース杉内が3連敗中。9試合連続で先発陣に白星がつかない嫌な流れを断ち切って今季11勝目をつかみ取った。高山投手コーチは「細かいことを言えば、反省しないといけない点もある。でも、それ以上に摂津が意地を見せてくれたのが大きい。粘って崩れなかった」と目を細めた。

 先発転向1年目。蓄積された疲れはある。だが、そんなことは口には出さない。リーグ2連覇、日本一奪回。最後に心から笑える時が来ることを信じて、摂津はマウンドで全力を出し切る。【奈島宏樹】