TBSホールディングスと横浜球団譲渡で合意したディー・エヌ・エー(DeNA)社の春田真会長(42)は6日、FA権を持つ村田修一内野手(30)の残留を熱望した。FA行使の可能性がある主砲に「横浜の顔なので、できれば残ってもらいたいです」。正式承認前の立場だけに、慎重に言葉を選んで“ラブコール”した。

 生え抜きの主力選手は、新たにスタートを切るチームでも必要としている。春田会長は「社内で、横浜の選手が誰がいるという話になった時、三浦選手と同じでみんなが知っている」という知名度と実力に加え、4年連続最下位の現状も知る貴重な存在。昨年オフは内川がソフトバンクにFA移籍しただけに「内川さんが出られて、今年も出られるとさびしい」と他球団流出阻止へ、強く慰留したい考えを示した。

 球団経営では、集客面の“ビリ脱出”を最優先事項とした。「強くすることはもちろんだけど、一番こだわるのは観客動員。横浜という便利な場所で、12球団最下位というのは運営側に問題がある。今やっているファンサービスでは不十分ということ。見に来た人に、勝った負けた以外のところで喜んで帰ってもらいたい」とサービス面の拡充に力を入れる考えを示した。